USB4とは?
USB4とは?
「USB4」は2019年に登場したUSBの最新規格です。
最大40Gbpsの高速データ転送に対応しており、最大20GbpsだったUSB3.2と比べ、大容量のデータ転送をより高速に行えるようになりました。
USB PD(USB Power Delivery)規格にも対応しており、USB PD EPRに対応していれば最大で240Wの電力供給が可能です。
また、コネクタ形状はUSB Type-Cに統一されており、端子の裏表を気にせずに接続できます。
USB4の特長
USB4は、従来のUSB規格と比べて以下の点が改善されています。
コネクタはUSB Type-Cの1種類
USB 3.2ではUSB A、USB Type-C、USB B、Micro USB Type-Bと様々なコネクタ形状がありましたが、USB4のコネクタはUSB Type-Cの1種類だけです。
USB Type-Cコネクタは表裏を気にせずにどちらの向きでも差し込めるので、表裏を差し間違えることがなくラクに配線できます。また、外出時に複数のケーブルを持ち歩く必要もありません。
最大40Gbpsの転送速度をサポート
USB4のデータ転送速度は、最大40Gbps※を実現しています。
この速度はUSB 3.2 Gen1(5Gbps)の8倍、USB 3.2 Gen2(10Gbps)の4倍にもなります。これにより、4K動画などの大容量ファイルの転送をスムーズに行うことができます。
なお、USB4には最大転送速度20Gbpsと40Gbpsの2種類の動作仕様があります。USB4の性能を最大限に活かしたい場合は40Gbpsに対応したケーブル・機器を選択しましょう。
※2022年にはUSB4 Version2.0が策定され、最大80Gbpsまでサポートされるようになりました。
電力供給力の向上
USB3.2の電力供給は最低4.5W以上でしたが、USB4は7.5W以上に引き上げられました。
また、USB4ではUSB PDの対応が必須となっています。USB PD EPRに対応している場合は最大で240W(48V/5A)の電力供給が可能になります。
これにより、ノートパソコンなどの消費電力の大きいデバイスの充電もUSB4ひとつで可能になったため、パソコン用ACアダプタ・専用ケーブルなど数種類の機器を持ち運ぶ必要が無く、外出先での荷物も減らせます。
また、優れた給電力により高速充電ができるため、機器を短時間で効率良く充電できます。
映像出力の対応
USB4は、USB Type-C to USB Type-Cケーブル1本での映像出力が可能です。
※モニターがUSB Type-Cの映像信号入力に対応している必要があります。
USB4以外との互換性
USB4には「下位互換性」があり、USB3.2やUSB2.0といった下位規格の機器で使用しても動作します。
例えば、USB3.2 Gen1の機器と接続した場合は、最大5Gbps(USB 3.2 Gen1の理論値)で動作します。
ただし、USB3.2以前の規格ではUSB Type-C以外にUSB AやUSB Micro Bといった複数種類のコネクタ形状が採用されているため、コネクタ形状には注意が必要です。コネクタ形状が合わない場合は変換アダプタを用いる必要があります。
※機器・ケーブル・変換アダプタのそれぞれの規格が異なる場合、最も下位の転送速度で動作します。
Thunderboltとの違い
USB4に似た規格に「Thunderbolt 3」「Thunderbolt 4」「Thunderbolt 5」があります。
「Thunderbolt」はAppleとIntelが共同開発した高速データ通信規格です。「Thunderbolt 2」までは、コネクタにMini DisplayPortが採用されていたため形状自体が異なっていましたが、「Thunderbolt 3」以降はコネクタにUSB Type-Cが採用されています。そのため、コネクタ・ケーブルの形状だけでは違いが分からなくなっています。
USB4はThunderbolt 3に準拠、Thunderbolt 4はUSB4 Version 1.0(USB 40Gbps)に準拠、Thunderbolt 5はUSB4 Version 2.0(USB 80Gbps)に準拠しています。高速データ転送、高速充電、映像出力といったできることはほぼ同じですが、それぞれスペックの要求値が異なっています。
USB4対応製品
USB Type-Cケーブル