USBケーブルの種類と転送速度
USBって何?
USBは、ユニバーサル・シリアル・バス(Universal Serial Bus)という規格の略称です。コンピュータに周辺機器を接続するためのシリアルバス規格の1つです。USBの策定以前にはプリンタ、モデム、マウスなど機器ごとに多数のポートが使用されていました。それらの規格を統一して1つのポートで運用できるようにしたのが、USBという規格です。
USB以前のシリアルポートはパソコンの電源が入ってから切られるまで、接続したままにしておかなければならないという制約がありました。USBポートの場合は、パソコン本体の電源が入っている場合でもケーブルを抜き挿しできます(ホットプラグ)。そのほか、機器の動作に必要な電源をパソコンから得られること、さらにUSBハブを介して多数の機器を接続できることなどの利点があります。初心者の方にも使いやすいデバイスとして、ほとんどのパソコンに搭載されています。
転送速度の規格
- USB 1.1
- 1998年9月に発表。USB 1.0の規格仕様が電源管理等の面で改善されました。転送速度は最大12Mbps。USB 1.1が登場したのはWindows 98やiMacが登場した年であり、これらが標準でUSBに対応したことからUSBは大きく普及しました。
- USB 2.0
- 2000年4月に発表。USB 1.1の規格仕様にHi-SPEEDモードを追加したことで、USB 1.1と同じコネクタを使いながらも約40倍のデータ転送速度(480Mbps)を実現しました。
- USB 3.0
- 2008年11月に発表。転送速度が5GbpsとUSB 2.0と比べて約10倍に向上し、超高速データ転送ができるインターフェースとして普及が進んでいます。1.1/2.0と区別するため、コネクタのソケット部分には青色が使用されています。
- USB 3.1
- 2013年7月に発表。USB 3.1 Gen1とUSB 3.1 Gen2が策定されています。USB 3.1 Gen1は以前のUSB 3.0と同等の転送速度5Gbpsであるのに対し、USB 3.1 Gen2はその約2倍の10Gbpsまで転送速度が向上しています。
USB 2.0
ソケットの色は黒または白で、USB 3.0に比べて端子が少ないのが特徴です。
USB 3.1~3.0
ソケットの色は青色(USB Type-Cは黒)で、USB 2.0より転送速度が上がったため端子の数が多くなりました。
USB Bコネクタ・マイクロBコネクタは、USB 2.0と形状が異なります。
また、USB Type-Cコネクタが追加されています。(USB 2.0にも対応)
ますます速く進化する転送速度
新規格が発表されるごとにますます転送速度が速くなっています。USB 2.0は、USB 1.1のスピードと比較すると40倍も高速化しており、さらにUSB 3.1 Gen1(USB 3.0)はUSB 2.0より10倍も速くなっています。USB 3.1 Gen2に至っては、USB 3.1 Gen1(USB 3.0)の2倍にあたる10Gbpsもの転送速度を誇ります。データ転送時の待ち時間が大幅に減少し、ストレス軽減・作業効率のアップに繋がります。
コネクタ形状の種類※2015年7月時点
USB Type-A
基本的に、パソコン側に接続する標準的なUSBコネクタです。
USB 3.0 Type-A オス
USB Type-B
プリンタやスキャナなど、パソコン周辺機器側に接続する端子です。
USB 3.0 Type-B オス
USB Type-C オス
Micro USB Type-B
Androidスマートフォンやタブレットなどで多く採用されている小型のUSB端子です。USB端子のミニ版であるMini USBをさらに小型化した端子で、Mini USBと形が似ていますが、Micro USBの方がより薄くて抜けにくく、丈夫です。抜き挿しの耐久性が強いのも特徴です。
Micro USB 3.0 Type-B オス
Micro USB Type-B オス
Mini USB Type-B
文字通りUSBのミニ版の端子で、主にデジタルカメラなどの接続に使われます。MicroUSBが標準化されてからはあまり主要な端子ではなくなりました。なお、Type-AコネクタはUSB 2.0の規格上では存在しません。
Mini USB 2.0 Type-B オス
USBってこんなに便利
USBポートを持たない機器を変換したり、データを転送したり、スマートフォン・タブレットにUSB機器を接続できたりと、互換性が高く便利なUSBの性能を活かしたUSBケーブル・アダプタが数多くあります。
別のパソコンへデータ移動ができる
「USBリンクケーブル」を使えば、パソコン間のデータ移動が可能なのでパソコンの買替え時などに便利です。挿すだけで簡単にデータ移動ができます。
スマートフォン・タブレットで、
マウスやUSBメモリが使える
「USBホストケーブル」を使えば、スマートフォン・タブレットでマウスやキーボード、USBメモリなどのUSB機器を使えます。
USBポートの無いプリンタとパソコンを接続
「USBプリンタコンバータケーブル」を使えば、USBポートの無いプリンタをパソコンに接続できます。
RS-232C機材とパソコンを接続
「USB→RS-232Cコンバータ」で、RS-232Cとパソコンを接続できます。
PS/2マウス・キーボードをUSBポートに接続
「USB→PS2コンバータケーブル」を使えば、PS/2マウス・
キーボードをUSB変換してパソコンに接続できます。
USBポートしかないPC(Macなど)に
ヘッドホン・マイクを接続
「USBオーディオ変換アダプタ」を使えば、USBポートを持つパソコンと3.5mmステレオプラグを持つ音響機器を接続できます。
従来のUSB機器も使える
USB 3.0はUSB 2.0/1.1と完全な互換性があり、USB 2.0もUSB 1.1と互換性があるので、従来の機器を混在させて使うことができます。ただしデータ転送速度は規格に応じて変動します。例えばUSB 3.0搭載パソコンにUSB 2.0の周辺機器を接続すると、USB 2.0の速度で動作します。
USBケーブルの種類
サンワサプライでは、5種類のケーブルをご用意しております。
USB 3.1 Gen2
USB 3.1 Gen2規格認証ケーブル
USB 3.1 Gen2の「SUPER SPEED+」モード(転送速度10Gbps)に対応した新規格のケーブルで、USB IF (USB Implementers Forum) で認証された製品です。
USB 3.1 Gen1(USB 3.0)/2.0/1.1規格の機器にも使用できます。
※転送速度は接続機器が対応しているUSBのバージョンによって異なります。
USB 3.1 Gen1 (USB 3.0)
USB 3.1 Gen1規格認証ケーブル
USB 3.1 Gen1 (USB 3.0)の「SUPER SPEED」モード(転送速度5Gbps)に対応したケーブルで、USB IF (USB Implementers Forum) で認証された製品です。USB 2.0/1.1規格の機器にも使用できます。
USB 3.0対応ケーブル
USB 3.1 Gen1 (USB 3.0)の「SUPER SPEED」モード(転送速度5Gbps)に対応した新規格のケーブルです。USB 3.1 Gen1 (USB 3.0)で規定されたケーブルの性能をクリアしている製品です。USB 2.0/1.1規格の機器にも使用できます。(転送速度 480Mbps)
USB 2.0
USB 2.0規格認証ケーブル
USB 2.0 の「Hi-SPEED」モード(転送速度 480Mbps)に対応した高品質ケーブルで、USB IF (USB Implementers Forum) で認証された製品です。USB 1.1規格の機器にも使用できます。(転送速度 12Mbps)
USB 2.0対応ケーブル
USB 2.0 の「Hi-SPEED」モード(転送速度 480Mbps)に対応した高品質ケーブルです。USB 2.0で規定されたケーブルの性能をクリアしている製品です。USB 1.1規格の機器にも使用できます。(転送速度 12Mbps)
おすすめ関連項目